こんにちは。オフィスビル系の不動産会社でマーケティング担当として働いているポンクレーです。
宅地建物取引士・FP2級の資格を持ちつつ、私自身もマンションを購入し、実際に10年暮らしてきました。
この記事では、マイホームの購入を検討している方に向けて、マイホームを買ってはじめて気づいた「隠れた支出」についてお伝えします。
これからマイホームを検討している方にとって、ぜひ判断材料になれば幸いです。
「家を買えば毎月の支払いはローンだけ」ではなかった
家を買う前、私は「住宅ローンさえ払っていればあとは安心」と思っていました。
しかし実際には、毎年、毎月のように追加の支出が発生します。
「賃貸ならかからない出費」が積み重なり、10年たった今だからこそ、これが大きな負担だと実感しています。
ここから、私自身の具体的な体験談を交えてお話しします。
1. 固定資産税:10年住んで気づいた想像以上の負担
まず最初に驚いたのは固定資産税です。
私が購入したマンションは70~80㎡程度ですが、年間で約7万円もかかりました。
購入前は「数万円くらいだろう」と軽く考えていましたが、10年で単純計算すると70万円以上。
これは決して無視できない金額です。
さらに、自治体によっては都市計画税も加算されます。また、今後税率が上がる可能性も無視できません。
「住宅ローンが終われば支払いはゼロ」ではなく、一生ついて回るコストだという点は強調しておきたい点です。
2. 定期メンテナンス費用:マンションで自己負担になるもの
マンションには管理組合があり、定期的に共用部のメンテナンスが行われます。
もちろんこれは管理費や修繕積立金から支払われるので理解はしていました。
しかし、実際に暮らすと 「管理組合の範囲外」 の支出が意外と多いのです。
| 作業内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| エアコンの定期清掃 | 1.5~2.5万円 | 2年に1回がおすすめ |
| 排水溝の詰まり | 約1.5万円 | 特に風呂、髪の毛詰まり |
| 通気口やコンロの換気扇清掃 | 約4万円 | ダクト全部を清掃する場合 |
| 室内の小さな損壊 | 程度による | 壁の傷、床のへこみ など |
これらはすべて自己負担の実費です。
特にエアコンと排水溝は定期的なクリーニングが必要で、数年ごとに専門業者を呼ぶこともありました。
「マンションだから管理が楽だろう」と思っていましたが、実際は自分でケアすべき部分が山ほどあることを実感しました。
3. 家電製品の買替費用:思いもよらぬタイミングで壊れます
これも完全に盲点でした。
家具・家電つきの賃貸に住んでいたときは「壊れたら大家さんが替えてくれる」感覚がありました。
しかし持ち家に移ると、当然すべて自己負担。
しかも家電は「同じ時期にまとめて壊れる」ことが多いのです。
私の場合、この10年でかかった費用は下表のとおりです。
| 対象架電 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 電子レンジ | 約3~5万円 × 2回 | 性能は特にこだわりなし |
| 洗濯機 | 約20万円 | – |
| テレビ | 約10万円 | 子供が破壊…、セール品 |
| 冷蔵庫 | 約20万円 | – |
| エアコン | 約20万円 | ダイキン製品に買い替え |
| ウォシュレット | 約8万円 | TOTOの設置型 |
というように想像以上の交換率でした。これらをすべて買い替えると、100万円に届きそうな出費です。
「住宅ローンを払いながら、さらに家電も買い替える」という状況は、賃貸では意識しなかったため、想像以上に負担になりました。
4. 手が届かない箇所の清掃費用
これはお金の話だけではありませんが、実際に住んでみて気づいた盲点です。
| 清掃箇所 | 備考 |
|---|---|
| 湯船の裏側 | 目につきにくいので意識が向きませんがカビの温床です |
| エアコンの内部 ※再掲 | 冬場暖房をつけたり消したりしていると黒カビが生えやすいです |
| レンジフード(換気扇)の奥 ※再掲 | – |
こうした場所は「やっていない」のではなく、物理的に手が届かないため、プロの清掃業者を呼ばざるを得ません。
当然、これも費用がかかります。
持ち家は「大切に住み続ける」意識がある分、賃貸よりも徹底的に掃除をしたくなるものです。
結果として、業者クリーニング費用も積み重なるのです。
賃貸では感じなかった「見えないコスト」
ここまでの体験を振り返ると、賃貸に住んでいたときには考えなくてよかった出費ばかりだと気づきます。
- 固定資産税や都市計画税
- 室内メンテナンスの実費
- 家電の買い替え
- プロ清掃の費用
これらはすべて「ローン以外の隠れた出費」です。
単純に「毎月のローン=家賃と同じ」という考えでは成り立たないことを、強調しておきたいと思います。
まとめ:マイホームは「見えないコスト込み」で検討すべき
マイホームを検討する際、多くの人は「住宅ローンの月額」と「家賃」を比べがちです。
しかし実際には、固定資産税やメンテナンス費、家電の買い替えなど、目に見えない出費が積み重なります。
10年住んだ私の結論は:
- マイホームは「資産」になるけれど、維持費は確実にかかる
- 賃貸は資産にはならないけれど、修繕や家電の負担は少ない
- どちらが得かは、自由度と出費のバランスをどう考えるかで決まる
「子供の成長に合わせて広い家が欲しい」と考えている方こそ、ローンだけでなく、隠れた支出も含めてシミュレーションしてください。
ぜひ後悔の少ない選択にしていただければと思います。

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